DER TODES KING

死の王 [DVD]


これほどどう書いて良いのか分からん作品も初めてだ。
つまらんと一蹴するには惜しいし、かと云って面白いわけでもない。


月曜から日曜まで、色んな人の自殺を描いた話。
そこに娯楽性は無く、淡々と、真面目に、漠然と時間が進む。
遺書を書いてから普通に生活し、最後に風呂に入り睡眠薬を大量摂取する。
橋を映した映像の中、延々と名前と職業がテロップとして流れる。
狂人が叫び悶えながら壁にひたすら頭を打ち付ける。
など。


学生の頃に見れば何かしら影響を受けたかもしれんが、この歳になって腐れてくると感覚も変わり、真面目にやってるその姿に笑いを覚えたり。
大ばさみでちんこを切断するシーンで、一発目では切れず、ぐにゃってなるシーンとか。
セックスの度に妻が出血する、と悲壮そうに語る男の最後の告白とか。
家政婦は見た!かの勢いで、他人の情事を盗み見ようとする興奮おばさんとか。必死に見ようとするその影で、当のカップルは割腹自殺してるのが余計に切ない。


作品が気になる人には、観ろ!としか云えないが、観るな!と云いたい。