The Wonderland of Jan Svankmajer

シュヴァンクマイエルの不思議な世界。
短編映画集。改めて、このおじいちゃんが魔術師であると認識されられた。
以下1作品ずつ適当に感想をば。



貝から哺乳類まで、色々紹介。類が変わる時に、肉を一口食べる男。
何でも食べます、ってか。
いまいち。

  • 部屋

奇妙な部屋に閉じ込められた男。
ちょっとベタでいまいち。
この作品集はハズレかなと思い始める。

  • 地下室の怪

いやハズレじゃない。これからだ!と。
サイレントヒルの1シーンみたいな地下室のお話。
石炭を布団代わりに乗せたおじいさんがおいでおいでするシーンがかわゆい。

  • 陥し穴と振り子

奇妙な処刑から逃げ出そうとする男。エドガー・アラン・ポーが原作なんだろうか。
ブリキの悪魔達が迫ってくるシーンは凄い迫力。特に隙間から漏れる炎が凄い。

  • 男のゲーム

サッカーのTV中継に熱中する男と、選手達。
相手選手をぶち殺せば点数。殺害シーンは粘土でのクレイアニメなんだが、下手なゴア映画よりゴアゴアだ。しかもなんて平和そうなBGM。

  • 闇・光・闇

これ一番好き。
小さな部屋の中に、手が登場。次に目が登場。そして耳が登場。鼻が顔が脳味噌が。
と、どんどん合体して人体になっていくクレイアニメ
物凄い勢いでドアがノックされ、いよいよ胴体の登場かと思いきや、いきり立ったちんことはまいったまいった。水掛けて冷静にさせます。

  • 対話の可能性

3部構成。
「永遠の対話」は、あーすっごい手間掛かってるんだろうなあと感心感動。
まさに粘土な男女の交じり合いな「情熱的な対話」。再び2人に分離した時粘土が余り、それを2人が擦り付け合う風刺風。
おっさん2人の口から出るパンとバター、歯ブラシと歯磨き粉、靴と靴紐。その内、パンと歯磨き粉、歯ブラシと鉛筆削りなど、噛み合わなくなってくる「不毛な対話」。
しかしこの人の作品は、毎回舌だけリアルだ。