DOGVILLE

ドッグヴィル プレミアム・エディション [DVD]


やー、やっぱニコール・キッドマンは良いねえ。40近いのに、時々少女のようにも見えたりして凄いわ。
そんな素敵な彼女が酷い目に遭う物語。許し難いね。吐き気のする鬱映画認定。
非常に面白いので話に引き込まれて感情移入しちゃって、それ故に酷くムカツいて憤って、結果この気分の捌け口が無いってのは辛いのう。話自体淡々としてるのが拍車を掛ける。友人が何を借りようか迷ってる時に、前から気になっていたので、これ面白いらしいよと云って借りさせて、ちゃっかり無料で観た罰か。


屑である事を隠した、と云うかそれに気付かず自分らこそまともだと思ってる人達の中に、本当にまともな人間が入るとどうなるか、ってのが良く分かる。
しかし強姦魔とその妻が居なけりゃ何の問題もなく、意外と平和なまま終わった気がするんだが。小学生の息子すら真性のマゾヒストだし。特に妻はキモイぞ。
村人とっとと死ね、と云う憤りとは別に、首輪ニコールは良いねえ。しかしあの車輪による重りは縦にして転がせばいいんじゃないのかと。


セットがシンプル。
スタジオ内に縮小化した敷地を白線で書いて、それが村。家も境界線である壁を白線で表し、適当に家具があるだけ。畑や犬なんかも白線。
どこかの部屋のシーンでも、外で、他の家で、何が行われてるか見える状態。
それだけだと安っぽいなあで終わるんだけど、お陰でレイプシーンやリンチシーンなのに、横や後ろで日常が見えているシュール仕立て。全体的には普通に生活してる中で、何故野郎の、しかも強姦魔の尻や玉を見なきゃならんのだと、シーンとは違う意味でも怒り心頭。モザイク掛けとけよ。


ラストはなるべくしてなったオチだけど、甘いね。
もっと1mm単位で肉を削ってかないとね。
爽快にゃ違いないけど。


この作品、「es」と同系列らしいけど、こないだ観逃したので判断出来ず。
それより個人的には、以前観て感動した「処刑人」を、別の角度から表現した気がする映画でした。