三国志 三の巻 玄戈の星 / 北方謙三

ISBN:4894568810
呂布の下邳城乗っ取りから呂布の最期まで。


その下邳乗っ取りも、統治するのが嫌になった劉備が、見捨てると民の人気が下がるから誰かに取られた事にしようと画策。張飛に曹豹を殺すよう命じ、揉めてるんだぞと云う真実味を持たせた上で、親切心で助けに来ただけの呂布に取られたと云い張る。
その後小沛も奪われる話でも、こんなちっせえ城要らねぇって事で、わざと呂布に喧嘩を吹っかけ、負けたふりして曹操の下へ逃げる。
自分の手を汚さず、でも人気だけは欲しい劉備が素敵。人気の下がる嫌な事は、当然の如く全部張飛にやらせてるし。
それに比べ、呂布のダークヒーローっぷりはたまらんね。正々堂々、無欲、孤高、あくまで軍人たれ、と通常のイメージを極端に美化したキャラ。赤兎馬との交流なんて、ちょっと泣ける仕様。


次は錦馬超登場まで耐えねば。